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【試験片】鋳鉄の素材、当社の加工実績(事例)についてご紹介

2022/3/11

鋳鉄とは

鋳鉄とは、どのような金属かご存知でしょうか?

炭素含有量が約2%近辺までの材料を鉄鋼と呼ばれています。

それよりも炭素量含有量が多いFe-C合金を鋳鉄と呼びます。

鋳鉄は自動車部品であるシリンダーヘッド、シリンダーブロック、ブレーキディスクに使用さ

れています。

鋳鉄の組織は、炭素含有量及び合金含有量(特にSi量が起因となります。)により変化します。

組織中に存在する炭素の単体である黒鉛が大きく性質に影響を及ぼします。

また鋳物として形成する場合には冷却速度の違いにより組織の組み合わせが変化します。

鋳鉄の種類について

鋳鉄は主に下記の種類に分けられます。

試験片 鋳鉄

 

・白鋳鉄

 破面が白色をしており、組織観察を行うと黒鉛ではなくセメンタイトの組織を形成している

 ものです。炭素含有量やSi含有量が少ないことが起因です。

 他の鋳鉄と比べ耐摩耗性に優れていますが、切削性が悪いです。

 

・ネズミ鋳鉄(普通鋳鉄)(FC材)

 破面がネズミ色をしており、組織観察を行うとフェライト素地、パーライト素地に分類され  

 ます。また、両組織共に片状黒鉛が分散しています。

 片状黒鉛が分散しているとそこを起点に破断し、鋳鉄はもろくなります。

 他の鋳鉄と比べ鋳造性が高く、切削性が良いです。また耐摩耗性や耐食性に優れています。

 

・球状化黒鉛鋳鉄 (FCD材)

 組織中の黒鉛を球状化し破断起点をなくし、黒鉛分布を良くし、ネズミ鋳鉄のもろさをなく 

 したものです。

 機械的強度が向上し、耐摩耗性、耐熱性に優れています。

 さらに焼きなましを施すことでフェライトの組織となり、高いじん性と耐食性を持つことが

 可能です。

 しかしマグネシウムなどの添加元素を加える為、引け巣やピンホールなどの鋳造欠陥が生じ

 やすくなります。

 

加工事例(ネズミ鋳鉄(FC材)・球状化黒鉛鋳鉄(FCD材))

ここでは一般的に使用されるネズミ鋳鉄(FC材)並びに球状化黒鉛鋳鉄(FCD材)の加工事例(実績)を紹介致します。

 

基本的に切削性は良い反面、炭素量が多いことと、

引け巣やピンホールなどの鋳造欠陥が生じ、

非常に錆びやすく、もろい材料です。

炭素量が多いので作業現場は真っ黒になります。

 

また大変さびやすい材料なので、製品への防錆は重要です。

 

・ネズミ鋳鉄

FC200

ご支給材・・・摩耗PIN

FC250

ご支給材・・・摩耗PIN、部品

FC300

ご支給材・・・JIS2号試験片、疲労試験片

 

・球状化黒鉛鋳鉄

 材質記号の数字が高くなるほど、引張強さが向上し耐摩耗性は高くなりますが、

 伸びは低くなります。

 

FCD400

ご支給材・・・溶接用試験片

 

FCD450

自給材(ミルシート付き)・・・摩耗DISK

 

ご支給材・・・JIS3号引張試験片、丸棒引張試験片、衝撃試験片、弾性率測定試験片、

       摩耗PIN、COLLER、ネジ、超音波探傷用試験片、

       超音波探傷用マスター、RB-A31

 

FCD500

ご支給材・・・JIS14号引張試験片、丸棒引張試験片、疲労試験片

 

FCD600

ご支給材・・・引張試験片

 

FCD700

ご支給材・・・板引張試験片、丸棒引張試験片、衝撃試験片、ブロック試験片、

       3点曲げ試験片、4点曲げ試験片

 

ご支給材の場合、可能な限り鋳鉄の分類をご提示いただけますと、最適な加工方法をご提案で

きます。

鋳鉄

 

当社は鋳鉄はもちろん、その他金属につきましても加工実績が豊富にございます。

何かお困りのことがありましたらお気軽にお問い合わせください。

 

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