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銅合金の種類や特徴とは?当社の試験片への加工実績・事例もご紹介します

2022/7/8

銅合金の種類や特徴、当社の試験片の加工・製作実績をご紹介

銅合金の種類は豊富ですが、その特徴についてご存知でしょうか。

今回は、銅合金をテーマに種類や特徴、そして当社の試験片の加工実績をご紹介します。

弊社、昭和製作所では銅合金以外にも、研究開発途中の材料や未知の材料への難加工を様々な形で取り組んでおります。

 

ご依頼の際、複雑な製品からか、複数個 試験片の切り出しが必要であったりした場合において「難しい」という理由で断られたという方もいるのではないでしょうか。

そういったご相談でも柔軟に対応いたしますので、まずはお問い合わせください。

 

銅合金とは?

銅合金とはどのような物質かご存知でしょうか。

通常、金属は純金属として用いられるよりも、合金にして性質を改良し、工業製品に使用されます。

銅は純金属で用いられる数少ない金属です。

 

そして銅合金とは、銅と他の物質が混ぜ合わさってできた化合物のことをいいます。

合金とはある金属に、他の金属または非金属の元素1種類以上が混ぜ合わさったもので、銅合金とは、銅に金属または非金属を1種類以上加えたものです。
例えば、銅とスズからできる青銅や、銅と亜鉛からできる黄銅(真鍮)が有名です。

切削性・通電性・熱伝導性・耐食性(錆びにくい)・耐摩耗性などに優れているといった特徴があります。

なお、合金についてはこちらもご覧ください。
試験片は合金でも加工可能!アルミニウムなどテストピースの製作実績をご紹介

 

銅合金の種類について

銅合金には様々な種類があり、混ぜ合わせる金属または非金属の組み合わせによって名称が異なります。

弊社では多くの銅合金の種類に対応しております。
様々な種類の銅合金に精密な加工を施し、信頼できる結果が得られる高精度の試験片を製作します。
ここでは銅合金にはどういった種類があるのか、弊社で対応している一部の材料について、名称(種類)や特性などをご紹介します。

ここで紹介したもの以外の種類、材料にも対応しておりますので、ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。

青銅

青銅とは、銅とスズの合金です。

 

考古学の分類で石器時代―青銅器時代―鉄器時代とあるように、

銅合金のなかでも人類が鉄よりもさらに古くから使用してきた合金です。

 

展延性があり、鋳造に適した融点の低さや流動性があります。

組み合わせるスズの量によっては、色が変化するのも特徴です。

身近なものですと10円玉の赤銅色はスズの量が少なく、スズの量が多くなると黄金色、

一定の量に達すると白銀色になります。

10円玉の他には、銅メダルや銅像にも使われています。

真鍮(黄銅)

真鍮(黄銅)とは、銅と亜鉛の合金のことです。

あらゆる金属のなかで、最も切削加工がしやすい素材です。
また黄銅は流動性もよく、機械部品、装飾品、配水用・建築用の金物として幅広く使用されています。

銅合金 種類

そして、黄銅に1%鉛を添加することで、被切削性が著しく改善されます。
〈なお、現在はRoHS(ローズ)規制により、多くは規制されています。〉

加えて、亜鉛との比率によって、色調が分かれています。
一部例を挙げてご紹介いたします。
  イエローブラス〈七三黄銅〉(C2600)
  六四黄銅(C2801)
  レッドブラス〈丹銅〉(C2100~C2400)

銅合金 種類 黄銅

電気および熱伝導度は亜鉛量とともに低下します。
β相が現れると再び増大し、亜鉛50%で極大値を示します。

 

■高力黄銅(C6782)
先程ご紹介した様々な種類の黄銅のなかでも、六四黄銅にマンガン、アルミニウム、ニッケル、鉄などを添加した銅合金です。

これらを組み合わせることで、黄銅の強度、耐摩耗性、耐食性などを改善することができます。

 

アルミニウム青銅

アルミニウム青銅とは、銅とアルミニウムの合金のことです。
銅80%~90%にアルミニウム、鉄、ニッケル、マンガンを組み合わせて構成されています。
光沢のある黄金色をしています。

なお、先程ご紹介したように「青銅」とは本来銅とスズの合金のことを指します。
ですので、スズが含まれていない銅合金を「青銅」と呼ぶのは正確には誤りではあります。

ですが黄銅が現れるまでの間、人類は2000年から3000年に渡って青銅を唯一の銅合金として使用していたので、英語で「青銅」を指すbronzeと同じように、銅合金全般という意味から「青銅」という言葉が用いられています。

青銅(Cu-Sn合金)よりも鍛造や圧延がしやすいことや、引っ張り強さ、硬さが大きいこと、摩擦係数が小さいこと、そしてさらに軽量で耐食性も高いことが特徴です。
歯車やボルト、ナットなどに適しており、化学工業用部品、船舶部品、機械部品などに使われています。
また、色が似ていることから金の代用品として装飾品などに用いられます。

こちらも一部例を挙げてご紹介いたします。
銅合金 種類 アルミニウム青銅

銅合金 種類 青銅

 

その他の銅合金についてもご紹介

弊社では多くの銅合金の種類に対応いたします。
精密な加工を施し、信頼できる結果が得られる高精度の試験片を製作します。
上で挙げた以外の銅合金についても、こちらで少しご紹介いたします。

ご紹介する種類以外の材料にも対応しておりますので、ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。

 

◆ベリリウム銅
ベリリウム銅とは、銅とベリリウムの合金です。強度と耐食性があります。
自動車・金型・原子力・電子産業などで用いられています。
火花が出にくい性質を持つことから、防爆工具材料・溶接機部品などにも使用されます。

 

◆白銅
白銅とは、銅とニッケルの合金です。
海水でも錆びにくいといった特徴があります。

白銅は50円玉や100円玉などの硬貨、ナイフなどの食器、フルートをはじめとする管楽器の材料と、銀の代用品として使用されます。
また、海水でも錆びにくいことから、復水器や熱交換器にも使われています。

 

◆洋白
洋白とは、銅・亜鉛・ニッケルの合金です。「洋銀」と呼ばれることもあります。
耐疲労強度・ばね特性ともに優れています。
亜鉛の量によって耐食性や強度が変化し、亜鉛の量が増えるとこれらは弱くなります。

洋白は見た目から銀の代用品として、古来より貨幣などにも使われてきました。

そして、物理的な性質を見ても強い耐食性と、耐海水性も持ち合せており、腹水器や熱交換器などとしても使われています。
さらに、電気抵抗が大きく、電気抵抗線としても使われます。

 

◆銅タングステン
銅タングステンとは、銅とタングステンの合金です。「銅タン」と略して呼ばれることもあります。
高い硬度と導電率、そして高い熱伝導率を持っており、切削性・耐摩耗性にも優れています。
また、耐熱性に優れており膨張係数も低いため、型彫り放電加工や抵抗溶接の電極にも用いられています。

銅合金 種類

 

銅合金の加工事例・試験片(テストピース)製作実績をご紹介

銅合金の加工事例、試験片の製作実績についてご紹介します。

当社では購入材はもちろん、支給材(製品)からの試験片を製作することを得意としています。

以下の事例にないケースでも、様々な銅合金の種類の試験片に対応しておりますのでお気軽にご相談ください。

 

■試験片の製作事例:青銅
・CAC406(青銅鋳物)
購入材
加工内容:UT用厚さ試験片 1~15

・C5191-H
 購入材
 加工内容:JIS5号試験片、弾性率測定試験片

・C5191-1/2H
 購入材
 加工内容:丸棒引張試験片

 

■試験片の製作事例:真鍮(黄銅)
・C2600-0, 1/2H, H, 1/4H
 購入材
 加工内容:JIS5号試験片、弾性率測定試験片

・C2801-1/2H, 1/4H
 購入材
 加工内容:JIS5号試験片、弾性率測定試験片

 

■試験片の製作事例:ベリリウム銅
・ご支給材
 加工内容:ヤング率測定試験片、摺動試験片、板引張試験片、回転曲げ試験片

・BeCu25-0
 購入材
 加工内容:表面処理用試験片、厚さ測定用試験片

 

試験片(合金)のご相談・ご依頼承ります

銅合金の種類や素材の特徴、加工事例や特徴についてご紹介しました。
今回ご紹介した事例以外にも、当社には豊富な加工事例がございます。

 

当社は昭和25年に創業以来、材料試験片、超音波深傷用試験片や試作部品を製作してまいりました。

 

精度の高い試験結果が得られる試験片を製作しており、日本で唯一の試験片製作技術(超音波探傷用試験片(非破壊))も有しております。

超音波探傷試験について詳しくはこちら

今回ご紹介した銅合金以外にも、鉄、ステンレスなどの金属や樹脂などの複合材まで、あらゆる種類の材料に対応いたしております。

図面がない場合や、「こういう事は依頼できるのか」といったご相談も承りますので、お気軽に当社までご相談ください。

難案件でも対応しておりますので、試験片や試作部品について、何かお困りのことがありましたら是非協力させてください。

 

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