アルミ加工による試作の精度・品質をご紹介いたします
アルミ加工による試作に関して昭和製作所が解説します。
前回の記事では、試作加工メーカーをお探しの企業様、試作加工をご検討されている企業様向けに試作加工メーカー(昭和製作所)の技術のノウハウや実績についてご紹介いたしました。
試作加工について詳しくはこちら
そこで、今回は試作加工メーカーの記事に引き続き、アルミの試作について昭和製作所で行う
精度・品質について、ご紹介いたします。
弊社は、お客様より様々な試作品のご依頼、ご相談を多数承っております。
是非、アルミ加工による試作品製作などをお考えの方は昭和製作所までお問い合わせください。
アルミは金属の一種
アルミは金属に分類される材料の一種です。
世の中には多種多様な金属があります。
金属は大まかに鉄系金属と非鉄金属に分類され、アルミは非鉄金属の中でも最も一般的な材料となります。
正式名は「アルミニウム」ですが、略称「アルミ」で呼ばれることが多いです。
アルミは加工性や熱伝導性に優れますが、純粋なアルミのままでは強度が低いです。
そのため、使用用途に応じ銅(Cu)やマンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)などを混合し、機械的性質を高めた「アルミニウム合金」が使用されています。
アルミは、他の材質と違い優れた特徴が多数ありますので、ご紹介していきます。
アルミ材料特徴
身近なところではアルミ缶やアルミホイルなどにも使われるアルミには、優れた特徴、特性がございます。
【アルミの特徴】
- 軽量で錆びにくい
→鉄や銅よりも軽いため、軽量化が求められる製品などに多く、特に航空宇宙や自動車産業に多く使用されます。
材料名 | 比重 |
---|---|
鉄 | 7.8 |
ステンレス | 7.9 |
銅 | 8.9 |
アルミニウム | 2.7 |
- 導電性・熱伝導性が良い
→導電性や熱伝導性が優れている為、電子部品や電気ケーブル、電子回路などに幅広く使用されます。 - 再生可能
→アルミは他の金属と比べ融点が低い為、溶解して簡単に再生地金を製造することが可能です。
アルミはボーキサイトと呼ばれる天然資源を精錬して作りますが、大量の電気を必要とするため現在、日本ではアルミの精錬は行われていません。
アルミ再生地金の製造は、精錬の約3%のエネルギーで済みます。
また、軽量で導電性・熱伝導性が良く、加工性、リサイクル性にも優れており、航空宇宙、自動車、建築、電子、など幅広い産業で利用されています。
弊社は自動車業界、航空宇宙業界、インフラ業界など多くの企業様より、アルミの材料試験片、治具、試作部品などの依頼を頂戴しております。
引張試験片など材料試験片については、下記の記事に実績や材料試験片とはなにかを詳しく解説しております。
→材料試験片について詳しくはこちら
アルミ材料応用分野
「アルミニウム合金」にはA1000系~A7000系と機械的特性に応じ分類されています。
A2000系はアルミ(Al)に銅(Cu)やマグネシウム(Mg)を添加した材料となり、他のアルミ合金と比べ、機械的強度が鋼に匹敵し、切削加工性に優れています。
主に航空機部品や自動車部品、ねじ・ギアなどに使用されています。
A1000やA5000系などについては、下記の記事にて、実績も含めてご紹介しております。
→アルミニウムの試作部品の加工実績についてはこちら
昭和製作所のアルミ試作・加工の技術
アルミ試作・加工の技術は業者によって異なります。
弊社は、試験片製作の実績と経験を活かし、材料試験関連の治具をはじめさまざまな部品の試作を承っております。
高精度・高品質な加工技術はもちろん、製作履歴や検査結果を追跡管理するトレーサビリティ対応にも実績があります。
試験片製作を通じてアルミなどの金属加工に必要な設備を幅広く取り揃えており、どんな部品の試作にも対応可能です。
主な社内設備を下記の表にてご紹介いたします。
設備 |
加工範囲 |
備考 |
切断機 |
1200×500×500 |
|
汎用旋盤 |
φ245 L450 |
|
汎用フライス |
x710×y300×z410 |
|
研削盤 |
x600×y300×z270 |
|
NC旋盤 |
φ340×L450 |
|
マシニングセンタ |
1000×500×450 |
|
ワイヤー放電加工機 |
600×400×400 |
積載可能寸法:1050×800×425 |
形彫放電加工機 |
400×300×300 |
積載可能寸法:950×7000×450 |
昭和製作所のアルミ加工の試作の精度・品質
弊社は試験片の製作を通じて、高い加工技術を蓄積して参りました。
- 複雑な形状の部材からの切り出し
- 材料に負荷がかからない(応力・熱影響を極力受けない)加工
- お客様の仕様用途に応じた加工条件の提案
- 目的に応じた加工の選定(マシニング加工・ワイヤー加工・放電加工)
蓄積した技術を活かし、これらの加工などに対応しております。
試作加工の場合は、素材の選定からが重要になりますので、材料の購入~熱処理・表面処理等 特殊工程に至るまで、全てご案内やアドバイスを行うことも可能です。
また、弊社では実製品の表面粗さを再現した試作品製作も可能です。
加工時に使用する工具(ボールエンドミル)は変えず、加工条件(回転数・送り・切込み量)をコントロールすることで、様々な表面粗さを再現致しました。
他にもアルミニウム合金ではフェイスミル目、平面研削目でも粗さをコントロールすることが可能です。
(※アルミニウムのみ円筒研磨目での粗さコントロールは承っておりません。)
お気軽にご相談を頂けますと幸いです。
アルミ加工による試作のトレサビリティなどの対応
弊社は、納品前検査を徹底しており、様々な設備がある為、安心した製品をお客様の元へお届け致します。
専属の検査員による多角的な検査を行い、納品前検査に使用する測定機につきましては、全て外部機関での校正(日本品質保証機構【JQA】又は測定機メーカー様【JSCC規格に基づく)を行って頂き、品質の維持に努めております。
最終検査後、必要に応じて検査成績書・トレサビリティ・校正証明書の記録を付けております。
主に使用している測定機は、ノギス、マイクロメータ、画像測定機から三次元測定機、形状測定機、表面粗さ・輪郭形状測定機など目的に応じて適切な機器を用意しています。
さらに特殊な測定方法が必要な案件につきましては、公共機関の設備を使用し、柔軟にご対応しています。また、弊社はJIS Q 9100とISO9001を取得しております。
JIS Q 9100は航空宇宙・防衛産業に特化した品質マネジメントシステムに関する国際規格です。
ISO9001は品質マネジメントシステムに関する国際規格です。
上記の認証を取得していることからも、多くの企業様、航空関係のお客様からも、品質を保証まで行う点で、ご信頼と多数のご依頼を承っております。
アルミ試作加工の実績・事例
アルミ材の試作部品、治具製作などの試作実績がございます。
アルミに限らず、その他の素材でも試作品の製作は可能ですので、お気軽にご相談ください。
【アルミ試作加工実績・事例一覧】
- 航空機部品測定用治具
自給材(A5052材) - ロボット用試作部品
自給材(A2017材) - ピストン・シリンダーヘッドに対する熱電対穴加工(φ0.7, φ1.5他)
支給材(AL材) - 締結試験用ベース製作
自給材(ADC12) - M8, M10ナット
自給材(ADC12) - M8六角穴付きワッシャー
自給材(ADC12) - 異材溶接試験体に対する人工欠陥加工
ご支給材(A5000系とA1000系)
(A5000:腐食に強い性質を活かしてさまざまな用途で利用されます)
(A1000:その高い電気伝導性と腐食耐性を活かして、幅広い分野で使用されています。)
アルミ試作加工の高い精度・品質を求める加工は昭和製作所にお任せ下さい
アルミ試作加工の精度・品質、一部ですが実績のご紹介を行いました。
弊社では、少量生産の試作品、試験体はもちろん、治具等の試作部品等の多くの実績があります。
他社に断られた特殊な治具の試作など、お困りごとは是非、昭和製作所にご相談下さい。
【試験片や試作品の製作依頼・ご相談は昭和製作所まで↓↓】
お問い合わせはこちら
連絡先:03-3764-1621